2016年10月7日金曜日

Japaholic2016/10/06「台湾と日本の結婚式の違い」

早いものでJapaholicでの連載も第6回目を迎えることができました。
ありがとうございますありがとうございます。


以前のものは↓↓コチラからどうぞ

http://hanako704.blogspot.jp/search/label/Japaholic



今回のテーマは結婚式について。
こういう儀式モノは日本も台湾も地域によって違うことが多いので色々オモロイよね。

Japaholicでは主に日本でのことを紹介しているので、日本語原文の後に台湾でのことを書いておきます。
ちょっと長いですがおつきあいくださいませ。


Japaholicのページは↓↓コチラ(中国語)
http://www.japaholic.com/tw/article/lifestyle/283181/



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台湾と日本の結婚式の違い



少し前に日本でも台湾でも某カップルの結婚で盛り上がりましたね!恭喜恭喜~※1

ヤマサキ兄妹も台湾での結婚式に参加したことがあり、台湾と日本では色々と違ってて驚くことが沢山!

一番違うのが色。台湾ではおめでたいことにはとにかくを使うけど日本では白が基本。※2

台湾では「紅色炸彈※3」と呼ばれる招待状も、日本の昔からのスタイルは白色。
返信用はがきが入っているので、必ず出欠の返信をします。


当日披露宴会場で渡すご祝儀、これも昔からのスタイルは白。※4
真ん中に「水引(みずひき)」という紅白もしくは金銀のリボンのようなものが描かれてるもしくは巻かれていて、「結び切り(むすびきり)」と「蝶々結び(ちょうちょむすび)」の2種類があります。

右:結び切り水引のご祝儀袋
左:中袋


結び切りはほどけないようになっているので「一度のみでありますように」という意味があり、結婚のお祝いには必ずコチラを。

蝶々結びはほどくことができる=「何度あっても良いこと」という意味があるので結婚のお祝いに使ったらアカンよ!


金額は奇数で1万円、3万円、5万円など。※5
9は「苦しむ」を連想するのでダメ。偶数だけど4も台湾と同じく「死」と同じ音なのでダメ。

だいたい相場は3万円。
ご祝儀袋の中袋にお札の人物が上に来るように入れます。もちろん新札を入れましょう。


服装は色々と決まりごとが多くていつも悩まされます。台湾ではラフな格好でもOKなので羨ましい。※6
男性はスーツ着用でネクタイは白!ここでも白なんです。黒は絶対ダメ!(黒のネクタイは弔事の時にするもの)


色の次に違うのが婚紗※7。日本でも記念に写真撮影はするけど式場や写真館で数枚撮るだけ。
まるでドラマか映画の撮影?と思ってしまうような屋外での撮影や、衣装を何着も替えて何枚も撮影して、そして一冊の写真集を作るという文化が日本には無いんです。


あと違うのが、日本には台湾のような婚約式がないこと。※8
それに相当する「結納(ゆいのう)」という儀式があるけど最近ではほとんどやらなくなっています。


結婚式は神社やお寺や教会などで挙げたり、結婚式ができる施設を持った専門の会社もあるのでそこで式を挙げるというパターンも多い。※9

披露宴は台湾と同じように一つのテーブルを数人が囲むスタイル。だけど料理は大皿でドーンと出るんじゃなく各人にそれぞれ出てきます。

会社の上司や恩師や親戚のおじさんのスピーチ、会社の同僚や学生時代の同級生による歌やダンスの余興(よきょう)などがあります。※10
クライマックスは花嫁が両親への思いや感謝を手紙に綴りそれを読むくだり。会場中が泣きます(ちょっと大げさ)。


台湾に比べると色々と細かい決まりごとが多いしちょっと堅苦しいので、もし日本での結婚式に招待されたら緊張してしまうかもしれないけど、解らないことは招待してくれた人に聞いたらきちんと教えてくれるはず。
一番大事なのはお祝いするその心!

Happy wedding!!


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※1:
恭喜 ゴンシー ㄍㄨㄥ ㄒㄧˇ gong1 xi3 おめでとうの意。台湾語では ぎょんひー。
ちなみに例の台日カップルは台南に新居を購入したとか報道されてましたね。


※2:
正月でも結婚式でもとにかく。白はお葬式の時に使う色です。かなりご高齢で亡くなられた人の場合は赤を使うことも。そこまで長寿だったというのが喜び事になるんですな。


※3:
紅色炸彈 ホンスーザーダン ㄏㄨㄥˊ ㄙㄜˋ ㄓㄚˋ ㄉㄢˋ hong2 se4 zha4 dan4 赤い爆弾=結婚式の招待状の意味。オモロイ言い方します。


台湾では出欠確認の返信は必要なし。来てくれるであろう人に招待状を送り、余裕を持ってテーブルも用意している。ざっくりやね。



※4:
「海外の結婚式に参加だからここはあえて日本スタイルで!」という気持ちはわかりますが、※2で述べた理由により白のご祝儀袋は避けましょう。
最近では日本スタイルでもカラフルなものも出てて、赤いご祝儀袋もあるのでそれを使ってます。ただ、中袋は白いのでそれは使わず直接お札を入れてます。
ハンズとかロフト行ったら色々あったよ


別にわざわざ日本スタイルの赤いのを探さなくても、台湾に行けば文房具店やコンビニで紅包 ホンバオ ㄏㄨㄥˊ ㄅㄠ hong2 bao1 が売ってます。10枚単位とかだけどめっちゃ安いです。


表書きには自分のフルネームとおめでたい成語を書きます。
おめでたい言葉はたっっっっくさんあるけど、メジャーなのは以下の2つ。

泳浴愛河 ㄩㄥˇ ㄩˋ ㄞˋ ㄏㄜˊ yong3 yu4 ai4 he2 ヨンユーアイハー
百年好合 ㄅㄞˇ ㄋㄧㄢˊ ㄏㄠˇ ㄏㄜˊ bai3 nian2 hao3 he2 バイニェンハオハー



※5:
台湾では奇数ではなく偶数。1600元、1800元、2000元、2200元、などなど。台湾でも4はダメ。
仲の良さや会場の規模などによって変動するらしいけど、だいたい目安は2000元前後。
独身の人は、そんなに気合入れて奮発しなくていいです。逆にちょっと……となります。なぜなら、

独身の私が友人の結婚式に参加して紅包渡す→のちに私が結婚する時、その友人は私が渡した金額より、より多くの金額を包んで渡す

という風習があるそうです。へ~。


※6:
ほんとにびっくりするぐらい普段着の人多いです。ジーパン・サンダル普通にいらっしゃいました。
(超高級ホテルだとドレスコード厳しいかもだけど)
真っ黒とかは避けたほうがよさげ。みんなワイワイちょっとエエご飯食べに来てる感じ。


※7:
婚紗 ㄏㄨㄣ ㄕㄚ hun1 sha1 フンサー。
もう、すんごい気合入ってます。会場の入り口に写真集置いてあります。
友人の披露宴にて。これはすごくシンプルでオシャレ。
もっとゴッテゴテのデコレーションでもっとでっかいアルバムなことも

初めて見た時ぶったまげました。二人だけの愛の世界でえらいことになってます。
お気に入りの数枚であろう写真が小さくカードサイズになってて自由にお持ち帰りすることもできます。
屋外で結婚写真撮影してるのは、台南では成功大学の大きな木がある榕園や、林百貨をバックにしたり、台南のシンデレラ城こと移民署(オモロイ台南参照)などでよく見かけます。


※8:
婚約式に参加したことはないんですが、確か婚約式は女性方がもつんちゃうかったかな?どうやったかな?披露宴的なことを2回やったりするとかも聞いたことあります。
この間参加した披露宴は、新郎が台南出身で新婦が台北出身、披露宴は台南でだったので、大きな貸し切りバスで台北から新婦側の親族友人御一行様がいらっしゃってました。
私も台南から貸切バスで花蓮まで披露宴に参加したことあります。


※9:
披露宴にはいくつか参加したことあるけど、結婚の儀式的なものには1度しか参加したことなくて、その時は新婦の家に新郎が家族と共に来て、仏壇拝んだりお茶を呑んだり(親族たちが飲み干した湯呑みに紅包を入れて返す)してました。
結婚式の日取りも新婦の家に行く時間も、占いとか風水とかで決めるそうです。へ~。
なので「結婚式」を執り行う場って無いんちゃうんかな?(宗教にもよると思います)
披露宴を行う宴会場はたくさんあります。
豪華な披露宴会場。
この時は50テーブルぐらいあったんちゃうかな


※10:
台湾でもエライさんのスピーチみたいなんはあるけど、スピーチ中みんなめっちゃ喋りながら料理食べてます。
数回参加してるけど友人の余興的なんは2回しか見たことくて、うち1回は新郎が日本人だったので日本スタイルで様々な人がステージに上がって色々してた。
プロのダンサーさんが来て踊る、っていうのは何回か見たことあります。
ブーケトスはヒモ引っ張るタイプが多い。料理食べてたら名前呼ばれて舞台に行きます。過去2回呼ばれたことあるけどもちろんハズレでしたよ。
地元の議員が来て、名刺渡しまくって各テーブルに乾杯しに回ってた。

披露宴での料理は大皿料理。何が出てくるかお品書きが置いてあるのは日本と同じやね。

台湾の宴会料理例:

刺し身盛り合わせ。
丸い抹茶アイスクリームみたいなんはワサビね


前菜盛りみたいなのではカラスミがよく出てきます


カニおこわ


お魚


こんな感じで大皿でドーーーンと来ます。
各自好きなだけ取り分けて食べる




あと忘れてならないのが喜餅 シービン ㄒㄧˇ ㄅㄧㄥˇ xi3 bing3 。
日本でいうところの引き出物みたいな?中身はお菓子です。

最近ではクッキーとかが多いけど、なんせ箱がデカイ。とにかくかさばる。ウレシイけど海外から参加組にはちょっとツライというのが本音。
わかりづらいけど、二段になってて、上の段を取り出してます。
マグカップより箱の方が背が高い。


トラディショナルな喜餅はでっかい月餅みたいなやつです。これが重いんだわ。
赤いプラスチック椅子アンイータウの座面ぐらいある





兄タツヤのblog記事はコチラ→Japaholic 山崎兄妹連載「日本の結婚式」

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